普段通り運転していたら、車のどこからか変な音が聞こえてきた経験はありませんか?
車の異音は不具合や故障のサインです。異音が出ている箇所によっては深刻な故障が起きているパターンもあるため、普段聞きなれない音が聞こえてきたら十分に注意する必要があります。
そこで今回は、異音の種類・異音が出ている場所から予測される様々な故障事例をまとめてみました。
車からの異音から予想される不具合は非常に多いので、エンジン周り編・足回り、下回り編・室内編にまとめ、異音のパターン対するおおよその原因・修理費用をVol.1~3にわたって解説いたします。
本記事で分かること
- エンジン周りからの異音と、考えられる不具合
- おおよその修理費用
- 意外な異音原因
- 修理費用が高い場合は車両を売却するのもアリ
Vol.1 エンジン周りからの異音
エンジン周りからの異音を紹介する前に、エンジン関係は多数のセンサーが装着されているため、エンジン回転中に異音が発生していると同時に、メーター内でオレンジ色に「エンジンチェックランプ」が点灯している場合があります。
「エンジンチェックランプ」とは、エンジンやミッションに故障が発生していると点灯するランプのため、放置すると走行不能に陥る可能性があります。速やかに車屋さんで診てもらうようにしましょう。

エンジン異音の種類と修理代一覧表

アイドリング中に聞こえる音
キュルキュル音
キュルキュル音がしている場合は、エンジン前部にあるファンベルトが劣化している可能性が高いです。
車種にもよって異なりますが、\4,000~\8,000程度で修理できます。
ファンベルトは一般的に、エアコンコンプレッサー・オルタネータ・ウォーターポンプを回しているため、最悪切れてしまった場合、エアコンが効かなくなる、発電が止まりエンジンストップ、ウォーターポンプが停止し、エンジンのオーバーヒートを引き起こす可能性があります。

キーキー、ゴーゴー音
キーキー音がしている場合は、オルタネータ・ウォーターポンプ・アイドラプーリーのベアリング劣化による可能性があります。
アイドラプーリーは\10,000程度
ウォーターポンプは\30,000程度
オルタネータは\100,000程度
エンジンの回転を上げた時に聞こえる音
ジャラジャラ(ガラガラ)音
ジャラジャラ(ガラガラ)音がしている場合は、エンジンオイルの劣化、エンジンオイル量不足やタイミングチェーンが伸びている可能性があります。
エンジンオイルの劣化・不足は、オイル交換や継ぎ足しで解決しますが(\4,000~\10,000)、
タイミングチェーンが伸びている場合はエンジンを分解する必要があるため
修理費用が高額になる可能性があります。

カタカタ音
カタカタ音がしている場合は、エンジンルーム内の部品が正しく装着されていない(外れかけている)エンジンマウントの劣化、または最悪の場合エンジン内部のピストン劣化等も考えられます。

意外な異音原因
エンジン周りから異音がしていて、高額な修理費用を覚悟し不安になることもあるでしょう。
修理工場で診てもらったら意外な事が原因だった事例もあります。
その事例とは、エンジンルーム内の部品が外れかけていただけのパターンです。DIYでバッテリーを交換したとき、バッテリー固定部品を正しく取り付けられておらず、走行と共に外れてしまった場合です。エンジンルーム内をチェックすると、バッテリーがガタガタと揺れていたなんてこともあります。
車に多少の知識があれば、DIYで交換して費用を抑えられますが、そういった意外な落とし穴もあるため、十分注意する必要があります。
修理費用が高い場合は車両を売却するのもアリ
エンジンの不具合・故障が原因で異音が発生しており、その部分を修理したとしても、他の部品もいずれは故障します。車の修理は思わぬ大きな出費となり、不安を抱えたまま乗るのも心配になります。
近年の車は、故障が少ないとはいえ、10年落ち100,000km経過したころには、2.5~3万点の部品から構成されている車はそのひとつひとつの部品がくたびれてきています。
車の価値は経過年数と走行距離で徐々に下がっていくため、乗り換えてしまうのもひとつの手です。
新しく乗り換えると大きな費用がかかりますが、現在乗っている車を高く売却することができれば、
乗り換え資金の足しになったり、次車のオプションを増やすことができます。