普段通り運転していたら、車のどこからか変な音が聞こえてきた経験はありませんか?
車の異音は不具合や故障のサインです。異音が出ている箇所によっては深刻な故障が起きているパターンもあるため、普段聞きなれない音が聞こえてきたら十分に注意する必要があります。
異音の種類・異音が出ている場所から予測される様々な故障事例をまとめてみました。
Vol.1エンジン編に続き、今回はvol.2足回り・下回り編をご紹介します。
本記事で分かること
- 足回り・下回りからの異音と、考えられる不具合
- おおよその修理費用
- 意外な異音原因
- 修理費用が高い場合は車両を売却するのもアリ
Vol.2 足回り・下回りからの異音
足回り・下回りからの異音の特徴としては、走行中に足回りの各部が可動することで発生します。また多いパターンとして、異音と同時にハンドルや・車体からの振動も感じる事があります。放置せずに速やかに車屋さんで診てもらうようにしましょう。
足回り・下回りからの異音の種類と修理代一覧表

足回りからの異音
キーキー音
走行中ブレーキペダルを踏んだ時に、キーキー音がしている場合は、ブレーキパッド(シュー)の残量が少なくなっている可能性があります。ブレーキパッドの残量が少なくなると、運転者にキーキー音を鳴らして交換するよう知らせる機構があり、それが原因で鳴っていることが考えられます。
ブレーキパッド交換には\5,000~\10,000位の費用が必要になります。
また、数日車に乗らない日が続いた場合は走行して最初の数キロはブレーキパッドの残量が十分にあってもキーキー音が鳴る場合があります。これはブレーキローターについたサビなどが原因で鳴るものであり、不具合・故障ではありません。

ゴーゴー音
走行中にゴーゴー音がしている場合は、ドライブシャフト・ハブベアリングからの異音が考えられます。
ドライブシャフトは、ミッションからの動力を回転させながら上下左右に動くタイヤへ伝える部品で、内部は複雑になっており、摩耗で劣化して音が発生します。同時に車体が車の速度と連動して振動することもあります。
ドライブシャフト\5,000~\10,000程度
ハブベアリング\30,000~\70,000程度
走行中にブレーキペダルを踏んだ時にゴーゴー音がする場合は、ブレーキキャリパー・ブレーキローターからの異音が考えられます。ブレーキキャリパーの場合は内部がサビ等で動きが悪くなっていることがあります。ブレーキローターの場合、過走行でローターの摩耗限界を超えていたり、急ブレーキの多用でローターにひずみが発生することがあり、異音の原因となります。
ブレーキキャリパー・ローターの修理代\40,000~\100,000
ガタガタ、コトコト音
走行中段差を乗り越えた時などにガタガタ、コトコト音がしている場合は、アッパーアーム・ロアアーム・スタビライザーリンクなど、足回り同士の接続部のボールジョイント(人間でいう間接部分)が劣化していることが考えられます。
走行中にハンドルがブレたり、乗り心地が悪くなるため早めにボールジョイントを確認してもらうようにしましょう。
アッパー・ロアアーム修理代\20,000~\50,000
スタビライザーリンク修理代\10,000~\20,000
キュッキュッ音
キュッキュッ音がしている場合は、サスペンション本体や付属部品の劣化が考えられます。ゴムを使用している部分が多いため、ゴムの劣化で柔軟性が少なくなり異音が発生します。
サスペンションの修理代\5,000~\100,000

カチカチ音
カチカチ音がしており、車の速度に合わせて音の間隔が変わる場合は、タイヤに小石が挟まっていたり、釘、ボルト等が刺さっている可能性があります。
安全な場所でゆっくりタイヤを回転させてみると、石が挟まっているかもしれません。
釘、ボルト等が刺さっている場合は、徐々にパンクしてしまうため、発見した場合は速やかにガソリンスタンドや車屋さんで直してもらいましょう。
釘、ボルトは基本的にリア側のタイヤに刺さっている事が多いです。落ちている釘などは基本的に横倒し(寝ている)状態になっており、フロントタイヤが踏んだ時に、釘を巻き上げて直立させ、それをリアタイヤで踏んでしまいます。
パンク\2,000程度
タイヤ交換\20,000程度

下回りからの異音
ガーガー音
走行するとガーガー音がする場合は、車体下回りに装着されているアンダーカバーからの異音が考えられます。
アンダーカバーとは、車体下回りの空気の流れを整えるプラスチック製の板であり、クリップとボルト数十個で取り付けられています。
過去に縁石等で車体下部を擦った経験があると、クリップとボルトが外れてしまい、アンダーカバーが垂れ下がり道路に擦って音が出る場合があります。
アンダーカバー\5,000~\10,000程度

修理費用が高い場合は車両を売却するのもアリ
足回り・下回りの不具合・故障が原因で異音が発生しており、その部分を修理したとしても、他の部品もいずれは故障します。車の修理は思わぬ大きな出費となり、不安を抱えたまま乗るのも心配になります。
近年の車は、故障が少ないとはいえ、10年落ち100,000km経過したころには、2.5~3万点の部品から構成されている車はそのひとつひとつの部品がくたびれてきています。
車の価値は経過年数と走行距離で徐々に下がっていくため、乗り換えてしまうのもひとつの手です。
新しく乗り換えると大きな費用がかかりますが、現在乗っている車を高く売却することができれば、
乗り換え資金の足しになったり、次車のオプションを増やすことができます。